日記
Bandazhevskyの、Swiss Med Weeklyの主要論文2編にかんする学術的価値は、私は、なるべく中立的に、震災直後から評価する方向で受け止めています。 一方、Bandazhevskyは、論文以外にも、著書や、小論文のようなものを書かれておられ、私も震災後、ネット検…
当ブログ記事を執筆するにあたり、最初から理論を拡大しすぎるよりは、まずは「一点突破」を目指して、もっとも定量的議論が明確にできそうな、Bandazhevskyの微量放射性セシウム心筋症の説明に、分野を絞って議論させていただきました。 (ただし、この記事…
この補足記事では、Bandazhevskyの報告している、微量セシウム内部被曝による「高血圧」と、動物実験データ(「低血圧」)の不整合に関して、解釈を書いてみます。 最近知人から指摘されたのですが、Bandazhevskyのデータを信じられない、という方が意外に多…
このブログの理論をご理解いただくために、多くの方が引っかかるポイントの一つは、心臓が、伝導系を成していて、そのシステムとしての機能は、直列接続である、という点に気がつくことができるか、受け入れることができるかどうかという点かと思います。 最…
知人から指摘されたのですが、このブログの理論を誤解されておられる方が多いかもしれない、ということを指摘されました。いくつかの理由があるようですが、その一つが、 (誤解に基づいた発言)「非放射性(コールドの)セシウムでQT延長になるのは昔から分…
最近、知人から指摘されたのですが、当ブログの理論を誤解されるかたが多いのではないか、ということです。その一つが、 (誤解に基づく発言)「セシウムがカリウムチャネルに詰まるなんて、馬鹿な話をするな。カリウムチャネルはセシウムイオンを通すことは…
最近知人から指摘されたのですが、当ブログの理論を誤解される方も多いかもしれない、と言われました。その誤解の一つが、 (誤解に基づく発言)「たった1個のカリウムチャネルが壊れたところで、細胞には5万と他のカリウムチャネルがあるので、細胞に異常…
<執筆途中です> <2021年4月19: タイトルが「安全寄り」と誤解されかねない表現だったので、タイトル補足と、追加説明を加えました(途中経過)>ご存知の方も多いと思いますが、体内にもともとある放射線源として、K40の他に、C14 などがあります。 原発事…
2015年11月改定 (2013年初頭に書きかけて放置していた記事を、大幅に改定しました) このブログの理論を、なかなか理解できない、受け入れられないとする批判に、次のようなものがあるかと思います。 (先入観による批判意見1):「ほんのわずかの内部被…
誤解されやすいポイント ----------------------------------------------------- 外向きK電流が重要となる心筋再分極相(phase 2)では、外向きK電流用のチャネル(KvLQT1)が、微細なタイミング・コントロールを行っている。その他のKチャネル(特に内向き整…
Bandazhevskyの心電図データの異常は、丁寧に考察を重ね、いくつかの仮定をおけば、メカニズムとしては、十分に想定できる、ということを議論しました。 ちょっと書ききれませんでしたし、さらにいくつかの仮定をおくことになるので、ここでは触れませんが、…
散々、QT延長症候群、というのを議論してきました。 いったい、QT延長のなにがまずいのでしょうか? そういえば、以前、あるかたが、議論に乗ってきてくださり、次のような大事な意見を言ってくださいました。 「心臓なんて進化の過程で強固にできてるんだか…
前頁の話が、随分と長くなってしまいました。 外向きK電流(IKs))に拮抗する、内向きKチャネルKirを、もしも放射性セシウムが、ある一つの細胞で、Kir1個だけ、オープンの状態で壊すことができたら、IKsは相対的に低下するので、QTは延長する、という話をし…
ーーー2/2/2020補足と前置きーーーーーーー 当理論を誤解される方の中には、「心臓には細胞は約1.3x10e10個もあるのだから、その中のほんの僅かが異常を来したからと言って、心臓全体や、ましてや人体の全体に影響が出るわけがない」という誤解をされる方も…
ここで行う議論は、 <<<ごく微量のカリウムチャネルがオープンの形に壊れたときに、影響が出うる可能性を定量的に検討する議論>>> です。QT延長症候群と言うものに関して、議論してみたいと思います。 ーーーーーーーー補足ーーーーーーーーーー (注:1/24/…
<Kチャネルに「堅く嵌まり込んだ」状態で、Cs134/137が崩壊を起こしたら、どうなるか> Csが、Kチャネル内でβ崩壊を起こしたときのことを議論してみたいと思います。 が、ちょっと疲れてきたので、映画の話でもしましょう。 「アルマゲドン」って映画を、見…
さて、基本事項をある程度確認した段階で、放射性カリウム(K40)と、放射性セシウム(Cs134/137)の違いについて、話を戻してみましょう。 説明したいテーマは、K40=無害、Cs134/137=有害、というインパクトの差が生じ得る可能性に関する議論です。 ーーーー…
同じ同族アルカリ金属元素のNaも、Kも、Csもデジタルな認識わけをできる、というのが、生命体の基本です。まずは、これを解説します。 元素表を見てましょう。 (他サイトからの転用に手を加えました) 一番左にあるNaやKやCsは、「アルカリ金属元素」とよば…
一般論として、非放射性であろうが、放射性であろうが、セシウムという元素(Cs)が、生体内で、カリウムチャネル、という生命体分子にくっつき、影響を及ぼすのは、我々基礎医学者にとってみれば、常識中の常識で、日常的に、医学実験で頻繁に使う手法です。…
現行の放射線障害理論の背景にある物理学法則として、どの各種から出ようが、α線はα線、β線はβ線、γ線はγ線で、それぞれの放射線の電離能の強さこそが大事で、これによって、ターゲットに与えるすべての影響がきまり、どの元素、どの各種から出る放射線かは…
ごく微量のセシウム内部被曝で、心臓伝道系の障害や神経症状が起こる、というデータは、あまりに衝撃的な内容なので、まず、その他の疫学調査との整合性を確認したいと思います。 わが国では、都築正男先生が、広島原発後に、「慢性被曝症状」というものをレ…
ごく微量なセシウム内部被曝で、心電図異常、というのは、衝撃的でもあり、かつ重要なデータなので、動物実験データで確認する必要があります。私も、原発事故後に、文献検索を行い、以下の論文に行き当たりました。 http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/183…
ごく微量のセシウム内部被曝によって、心電図異常が起こる、というデータを、チェルノブイリ原発事故後に、Bandazhevskyという学者が、2004年のSwiss Med Weekly誌に発表しています。原文は、以下のサイトで入手可能です。http://radionucleide.free.fr/Stre…
原発事故後、ずっとセシウムの内部被曝を理解しようと思考を重ねていました。直感としてはある程度の雑な考えの道筋は出きてはいたものの、最近になって、定量計算やいくつかの考え方のめどが立ちました。小さなことでも結構ですので、指摘・批判をいただけ…